2011年5月21日土曜日

取材対応

今日は某テレビ報道の取材を受けた。
「震災の時、羽田空港はどうだったのか」ってな内容らしい。

第2ターミナルでカメラを前にしての一問一答。
取材では、「この震災で何を学びましたか?」との答えにちょっとつまづいた。
実を言えば、マニュアル通りに動かなかった張本人だから。

その時、一番最初に自分が考えたことは、まず飲食の確保と、トイレの清掃強化。
空港内の売店をすぐに閉め、店内の飲食物を無料配布する。
レストランを集約し、食糧を集め、長期戦に備えおにぎりを作る。
最後は売店内の段ボールや備蓄庫の毛布。
そんなことを考え、責任者の皆様にお願いして回り、担当部長も快諾して応えていた。

ところが、上層部の指示により、まず、備蓄庫の毛布と非常食の配布。
声をかけた各所に再び頭をさげ、マニュアル通りに遂行。

しかしながら、備蓄庫が空港ロビーから遠く、配布に多くの時間を要してしまった。
対応は早かったが、全てを配布し終えたのは深夜にまで及んだ。
皆様には不安や不満を与えてしまった。


その時、声を大にして、自分を信じて進めばよかったと後悔している。

誰もが想像もしなかった大災害。
首都東京の交通網が遮断。

マニュアル通り・・・なんて通用しなかった。

大体、マニュアルって、相手は機械じゃない。
生きている人間であって、心情や、配慮、会話の受け答えにマニュアルが必要なのか?

いつからか、日本人はそうなってしまったんだろう・・・
侘び寂びを掴み取る日本人の心の奥にある感情を読み取るは能力は、マニュアルなどで収まらない。

普段の経験が作り上げていくのだと思う。
それが非常時に相手を重んじる考えとなって広がっていく。

ファストフード販売では「死語」を徹底的にカットし、回転効率を高めるために販売用語さえマニュアル化した。それがいつの間にか様々な業種で横行し、よりどころになっている。

例えば、お付き合いする相手は、マニュアル通りに動くのか?
心に訴えるものは、それでは伝わらない。

そんなことを頭の中で葛藤させながら、淡々と取材を受けていた。
多分目が泳いでいると思う。
もしくは編集でほとんどカットされ、若しくは出ないかも・・・・

この震災で学んだこと。
目の前にある現実を冷静に受け止め、マニュアルによらず、今利用できる材料でどう対応するのか。
サバイバルでの臨機応変な対応が一番迅速で正解なのだ。

本当はそう言いたかった。


日曜日夜10時の報道番組●●サンデーをお楽しみに。

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