2011年10月31日月曜日

救急搬送

母と夕食を食べ、一緒にDASH村を見て笑い、その後自分の部屋に行き1時間ほどしてトイレに向かったところ、そのトイレの前でうつ伏している。
声をかけても動かない。
息もなく手足が冷たい。
顔は青ざめ生気がなく、反応がない。

まさか!
弟の結婚式まで頑張った、という話か?

みるみる自分の丹がさがっていく。
こんな時こそ冷静に対処しなくては、と自分を確認しつつ病院へ連絡。

「母親の意識がありません。呼吸、脈とも確認できません。声がけに反応しません」
電話口から指示が飛ぶ。

「まっすぐに仰向けにして、声がけを行いながら手を握って。握り返してくる?」
「反応しません」
「何度も声がけして!身体をさすって」

「かあさん!かあさん!聞こえる?」
父の仏壇を睨みながら母親の意識を確認する。
親父、まだだって・・・まだ連れていっちゃダメだよ!

母の呼吸が確認できた。
握った手も弱々しく返してくる。
「意識が戻りました!反応します。」

病院からの指示で救急車を呼び、救急搬送した。
救急車の中で血圧を測ると、普段の半分。体温も34度しかない。
途中心拍数が弱まり、警報音が鳴る。

病院到着。
救急治療室に着く頃は、言葉も返すようになったが、相変わらず血圧、体温が低い。
運が良いことに、当直の先生は、以前母親を診てくれた方。
カルテや症状から、恐らくトイレで用を足した最中に血圧が急激に低下して失神したのではないか、との判断。
気付きが早かったこと、電話口での対応が良かったことで大事に至らなかった、とも。

今日は大事をとって1泊入院し、明日念のため精密検査を受けることに。
個室に案内され、看護婦さんから入院の手続きを聞く。
「認知症ですか・・・徘徊します?」
「目覚めたら多分すると思います。」
看護婦さんがジッと俺を見つめる・・・・
「あ、わかりました。付き添いで横に寝ます」
ホッとしたような顔で引き上げ、お袋の隣に簡易ベッドが設置された。

スヤスヤ寝てるのか、もしもの状態なのか、何度か寝息を確認しながら横で母親を眺める。
体温は依然上がらず34度台。
手が真っ青で、ひどく冷たい。

手をさすりながら、温めながら、母の無事を祈る。

隣のICUから聞こえる電子音や、時折聞こえるナースコール。
病院って、眠れない・・・

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