夏の朝は目覚めとともに全開で放射する。
睨むような目つきで空を見上げると、既に真上に鎮座した太陽が、ガハハと高笑いしているよう。
すべての影を飲み込んでしまうほどの強い熱射光が素肌を焼くつくす。
狂った蝉の鳴き声が、暑いというのではなく、重圧のようにズッシリと、息ができぬほどの空気を押し付けてくる。
気温は留まる気配もないほど急上昇し、体温すら超えていく。
細む視線に映る陽炎・・・
首筋を伝う汗、半袖、二の腕・・・
光る樹木・・・
今日も暑いなぁ・・・
ついこの間まで、その世界に棲んでいたのに、今じゃ、あれ?そうだったっけ?と過ぎ去った季節を懐かしむくらい。
朝夕はちょっと寒く感じる。
日中の日差しはまだどこか夏の欠片を残しているけど、季節が変わった。
秋が、やってきた。
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